ここでは ふっくんが 大好きな カメラの お話をします。


(7) 北ア・前剣で最新鋭カメラと出合う(ミノルタα7Xi)

カ・メ・ラ の お話

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ミノルタα7Xi

1991年9月5日(木)、この日 立山連峰の剣岳(2998m)に登った私達は山頂で楽しいひと時を
過ごし、慎重に前剣(2813m)まで下りて来ました。朝から晴れてはいましたが、山頂辺りには
高山特有の雲が多いお天気で、眺望も360度大パノラマとまではいきませんでした。

前剣に着くと、それまでかかっていた雲も切れて眺望も良くなり、ここでのんびりしようと思いまし
た。前剣の頂上には先客が一人いました。年配の気さくな感じのオジさんで、どちらからともなく
話しかけていました。そのオジさんの第一印象は、どこか父の友人のHさんによく似ていました。
世の中には似た感じの人もいるもんだな・・・と思いながら話しました。なぜ私が初対面のオジさ
んと話しだしたのか?・・・それは、そのオジさんが最新鋭のAF一眼レフカメラを持っていたから
です。まだ発売されて間もないカメラ、ミノルタα7Xiでした。


その姿は今までのミノルタAFカメラとは明らかに違った
感じでした。それまでの、α7700i やα8700i は洗練
されたシャープなデザインで、オートフォーカスへの時代
の移り変わりを象徴したような姿でした。そのスマートさ
や軽快さに惚れて、マニュアル派からAF派に鞍替えした
人も多かったでしょう。ところが、新登場のα7Xiは全く
違った姿をしていました。ムックリと盛り上がった筋肉を
包み隠したような曲線美。ボディもかなりデカくなりズッ
シリとした重量感があり、見ただけで新時代の到来を思
わせる印象でした。

オジさんは そのカメラでしきりに何かを狙ってシャッターを切っていました。よく見ると、私達の
周りを好奇心があるのか、先ほどから遠巻きにうかがっているイワヒバリでした。カメラには、
100〜300ミリのズームレンズが装着してあります。時には撮り損なったのか「チッ!」と舌打ち
が聞こえました。「最近、十●万円出して買ったばかりのカメラとレンズなんだ。こいつはスゴイ
よ。どう、何枚か撮ってみないかい?」心を見透かされたような言葉を投げかけられて、私は
思わず頭をかいてしまいました。お言葉に甘えて、早速そのごついカメラを構えてみました。
「えっ、何だこれは!」初めての感覚でした。今まで体験したことがないカメラの作動感です。
その時は知りませんでしたが、それがミノルタが当時 新開発したゼロタイムオートとオートスタ
ンバイズーム機能だったのです。

撮影者がカメラを構えただけで、接眼部にあるアイセンサーとグリップセンサーが反応し、AEと
AFが作動、あとはシャッターを押すだけなのです。勝手にズーミングまでしてくれたりもします。
スゴイと言うかお節介と言うか不思議な気持ちになり結局1枚しかシャッターを切れませんでし
た。「すごいだろ!最新型だよ。」とオジさんは少し自慢げでした。私は急に、自分が今持ってい
るAFカメラ(オリンパスOM707)が石器時代の遺物のように思えてなりませんでした。『まるで
ロボットカメラだな・・・。』これが実感でした。 オジさんとはその場で別れましたが、剣山荘前
でも再びお会いすることができました。

ミノルタが総力をあげて開発したこの新時代型Xiシリーズは、9Xi・7Xi・5Xi・3Xiと作られまし
たが、その後 9Xiを除いては ほとんどが短命に終わってしまいました。やはり勝手に撮れてし
まう超便利さがカメラ愛好家には受け入れられなかったのでしょう。老舗のミノルタは、この事
があってかキャノンやニコンに大きく差をつけられてしまいます。次に出したSiシリースでも挽回
することはできなかったようです。今、ミノルタとコニカの合併話が取りざたされています。昔だっ
たら信じられない事ですが・・・。

後年、私の父は一時期 α7Xiを中古で手に入れて使っていました。しかし使い辛かったらしく
のちにα807Siに替えています。

デジカメが主流に成りつつある現在の方がαXiシリースは受け入れられたかもしれませんね。
ロボットカメラとして・・・。




ミノルタα7Xi

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